日本のワイン発祥の地、山梨県勝沼町にあるくらむぼんワインのワイナリーは、JSA認定シニアワインアドバイザーを務める野沢たかひこさんが所有するワイナリーです。
野沢さんはフランス ブルゴーニュで栽培・醸造を学び、栽培から一貫したワイン造りをされています。2007年から自然農・有機栽培・ビオディナミを採用し、自然に即した栽培を行っています。土地が本来持っている個性をなるべく残し、基本的に畑に肥料を与えず、耕さず、雑草を生やしたまま栽培しています。化学農薬や殺虫剤も使わないので、こまめに畑の手入れをし、風通しを良くし病虫害への対策をしています。もちろん自然に即した栽培なので虫に食べられた葉が所々見られますが、虫を食べる鳥も多く飛来したり、土中には様々な微生物や虫も多く住んでいたり、雑草の枯草が土壌を作ったりしています。
1913年の創業以来、地元のブドウ農家との結びつきを大切に、中でも1000年の歴史を持つと言われる甲州種ブドウから造るワインに力を入れています。甲州ブドウは果皮が厚く病害に強いのが特徴で果実味と酸味のバランスが良く、山梨の気候風土に適した品種です。甲州ブドウの他にもマスカット・ベーリーA、カベルネ・ソーヴィニョンやシャルドネも植えられています。
機械的にワインを製造するのではなく、ブドウがワインになるのを職人が手助けしていくものと考え、より自然な味わいのするワイン造りを目指しております。病果を丁寧に取り除き、ゆっくりと醗酵が行われたワインは、最小限の濾過(場合によっては無濾過)をして瓶詰されます。酵母や樽の風味は、あくまでもワインに奥行きを与える存在として、果実の風味を補う形であるべきと考えています。
特に、ワイナリーオーナーのファミリーネームの頭文字『N』をブランド名にしたフラッグシップワインシリーズは果皮につく天然の土着酵母を使って醸造しており、くらむぼんワインのコンセプトである「自然な味わいのワイン」を体現したスペシャルなワインとなっています。